2世帯住宅は究極の注文住宅

2世帯住宅をうまく成功させる秘訣は、間取りの設計、建物内のライフスタイルに応じた動線の作り方、プライバシー空間と共有空間のバランスをうまく事前に考える事です。

「一緒に同居する子世帯が、息子なのか娘なのか?」「嫁・姑の人間関係はうまくいっているか?」など、家の作り方は人それぞれ全く変わります。2世帯住宅の場合ベストなものというのは、人それぞれによって異なるので、万人に受ける2世帯住宅というのは存在しません。

住宅には様々な種類があって、建売住宅、セミオーダー住宅、そしてフルオーダーと呼ばれる事が多い注文住宅があります。

二世帯住宅を建築する時に、理想的なのはフルオーダーの注文住宅です。二世帯住宅は「究極の注文住宅」と呼ばれることもあるくらいです。

決まりきった間取りしかない建売住宅や多くのハウスメーカーが採用している、ある程度の枠が決まったセミオーダーでは、後々になって不都合がでてきて失敗してしまう事が多いのです。

多くの人は、注文住宅は費用が高くつくというイメージをもたれていると思いますが、建売住宅などとそれほど大きな金額の差なく注文住宅で建築する事もできるのです。

長い目で見て家族構成の変化に簡単に対応できる構造にしておいくとトータルコストで逆転する事も多いですし、そもそもできる事はできるだけ自分でやるという努力を惜しまないならば、注文住宅で建てたとしてもコストを抑える事がきます。

注文住宅はこだわる所はトコトンこだわれる!

例えば、できるだけお互いのプライバシーを確保して干渉を少なくしたいという事で、玄関を分離する完全分離型に近いような二世帯住宅を建てたとします。

その後、子世帯に子供が生まれると親世帯からすると孫が生まれた事になるわけですから、当然のように両世帯間の距離は今までよりも近づきます。

子世帯にとっても、時々子供を見ておいて欲しいと思う事もあるでしょう。こうなってくると玄関が分離されている事に不都合が出てきます。

フルオーダーの注文住宅であれば、両世帯の空間を壁で分離するにしても、内部の構造上、簡単に開口部を作って2つの世帯をつなぐような作りにしておく事などが可能です。

子供が大きくなって、家族構成が変わった時などには、また簡単に壁を作る事ができたりと、少しの工夫で長い目で見ればトータルコストは安くなるということもたくさんあります。

たくさんの人間が一つ屋根の下に住むことになるのが2世帯住宅ですから、それぞれに絶対に譲れない部分というのは、必ずお互いに出し合って、例え多少コストが割高になったとしても、それを住宅に反映させるようにしましょう。

いくつかこだわりの部分を入れたとしても、多くの人が住宅ローンを利用する事になると思いますので、長い返済期間で見れば、月々の支払額としてはそれほど大きな負担にはならない程度の金額です。

そのわずかなお金をケチって、大切な家族の絆が壊れてしまっては元も子もありません。住宅というのは、そこに住む全ての人が幸せにならなければ意味が無いのです。