豪華なモデルハウスに騙されるな!
マイホームができるまでの流れで解説したように、ハウスメーカーに資料請求などをして下調べができたら、住宅展示場などに行ってモデルハウスを見学する事になります。
住宅展示場に行くと、それはもう立派な家がたくさん並んでいます。例えば、こんな感じです。
まるでヨーロッパの貴族が住んでいるような重厚感のある外観、高級ホテルのような豪華な内装など、こんな家を見ると見ているだけでテンションが上がってしまいますよね。
私も何度もモデルハウスの見学に行った事がありますが、実際にモデルハウスを目にすると自分もこんな立派な家に住む事ができるのかと夢は大きく広がって舞い上がってしまいます。
でも、ちょっと待ってください。
モデルハウスに見学に行くことはとっても大切なのですが、実はモデルハウスは全然参考にならないのです。
なぜでしょう?それを説明します。
モデルハウスは人が住むためのモノではない。
モデルハウスの目的というのは、見学にきてくれた見込み客の目を引き、自社で契約してもらうために歓心を買う事です。
つまり、人が実際に生活しやすいように作られているわけではなく、いかにお客様に興味を持ってもらい見、せ場を作るかという事に重点が置かれている現実離れしたバーチャルな住宅なのです。
はっきり言ってモデルハウスというのは、実際に生活するには向いていない所がたくさんあるのです。
例えば、玄関です。モデルハウスは前を通った見学者の視線を一瞬で引きつけるために玄関を目一杯広く作っています。しかし、実際に人が住む家はそれほど大きなエントランスは必要ありません。
また、天井の高さや廊下の幅なども実際に人が住む家よりも大きくしてあります。高価な調度品が置いてあったり、私たちが騙されるような仕掛けがたくさんあります。
モデルハウスというのは、各ハウスメーカーが自分たちの持っている技術やノウハウを凝縮して建築したもので、坪単価も100万円を超えている事が多いです。
一般的な住宅の場合坪単価は平均して50万円くらいだと思いますので、モデルハウスのような現実離れした家になる事は無いと思った方がいいです。
すでに完成している建て売り住宅やマンションの場合には物件を自分の目で確かめる事ができますが、ハウスメーカーに作ってもらう場合には、土地の大きさや形、ライフスタイル、間取りなどによって完成する住宅というのは全く異なります。
ハウスメーカーに注文して住宅を建築する場合には、完成した建物を自分の目で確かめる事ができないのが怖い所なのです。絶対にモデルハウスのような家が建てられると思ってハウスメーカーを決めないで下さい。